中目黒1/2。
山手通りを池尻方面に歩いて行くと、車一台がギリギリ入る小路が左手に見える。人々を照らす繁華街の灯りとは対照的に、一歩入ると2度とは抜けて来られないような暗闇。その暗闇を進むと緩やかな坂道が帰宅している人を「おかえり」と優しく迎えてくれる。
とても静かだ。
中目黒は何度も来たことがあり、オシャレなカフェやバー、スイーツ、グルメバーガーなど人気の街として取り上げられる理由もわかる。
しかし、いくら人気の街と言えど、そこに住む人にしかわからない魅力がそこにはあった。
夜の住宅街で撮影した。
雰囲気が良かったことも撮影した理由だが、それだけではない。
よくご覧いただきたい。
左右で階段の大きさが違うのだ。
日本人の歩行は基本的に左側。左側の上り方面は膝の負担が掛からないように一段一段小さく設計されている。一方で右側。降りるときは左に当たる階段は大きく設計されている。降りる側を小さく設計してしまうと、急いでいる人や何段も飛ばして降りる人が足を踏み外して怪我をしてしまうことを未然に防いでいる。
一段一段登って、今度は少し大股で降りてみたい階段だった。